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演奏時における耳の役割

  • よこまちあゆみ
  • 2017年9月20日
  • 読了時間: 2分

生徒さんとのレッスンでは日々いろんな新しい気づきや学びがあります。

今日はその一つをご紹介しますね。

歌の生徒さんに少し耳の悪い方がいらっしゃいます。

「もう年だししょうがないんですよー」などどおっしゃっていますが、歌い方にも聞こえ方の特性が現われているな~と思うことがありました。

とあるレッスンで。()内のセリフは私の独白です。生徒さんには聞こえていません。

生徒   : ワンフレーズ歌ってみる

先生   : (歌声がダイレクトに聞こえる(つまり生音っぽくて倍音が少ない)なぁ・・・と心の中で思いながら)

        「どんな風にご自分の声を聴いていますか?」

生徒   : えっ?!耳で聞いていますけど・・・

先生   : そうですねー。耳で聞いている音にはどんな種類がありますか?ダイレクトに聞こえる音と?

生徒   : 骨伝導もありますね。

先生   : (おっ!少しずつ意識を向け始めたな。その調子♪)

        確かにありますね。

        今、○○さんがいるこの部屋の大きさや天井の高さ、これらが変わると音はどうなります?

生徒   : 場所で音は変わりますね。あ、そっか! 反響音もあります。

先生   : では「反響音も聞こえてもいい」と思って歌ってみようとするとどうなるでしょう?

生徒   : 同じフレーズをまた歌ってみる。声が激変!!

        「わぁ、楽だし、歌いやすいです~~(^。^)」

先生   : それはよかった!!今のほうが響きが増えてステキでしたよ♪

この生徒さんは、徒歩移動や電車の中ではほとんどの時間をイヤホンで音楽を聴いて過ごしているそうです。これは推測ですが、その習慣によって集音の役割を担う外耳の働きがちょっと鈍っていたのと、イヤホンの音に集中するあまり、自分が存在している空間への認識が薄れていたことが、自分の歌声を堅くしてしまう要因になったのかもしれません。

そして、生徒さんは先生のちょっとしたヒントによって自力で楽に歌う方法をマスターしたのでした。

私にもとても勉強になるレッスンでした。耳の役割についても確認!!

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